長野オリンピック記念長野マラソン完走報告
(12.4.15)
第14回長野オリンピック記念長野マラソン完走報告 小林丈二 | |||
「僕にも一度小林くんの伴走をさせてもらえない!?」 ぎゃわさんのこの一言から実現した今回の長野マラソン出場。僕のようなランナーがぎゃわさんのようなすごいランナーに伴走 してもらうなんて・・・と最初は恐縮してしまっていましたが、これは自分自身が大きく成長できる願ってもないチャンスかも知れ ない!このチャンスを生かさなければ!と、ぎゃわさんと一緒にこの長野マラソンを走ることに決めました。 初めてぎゃわさんに伴走ロープを持ってもらったのは2年前の9月のマラニックのとき。そこから年末の4時間走や大高緑地で の40km走、レース直前のペース走など、この長野に向けてぎゃわさんもお忙しい中この自分のために時間を割いて練習に付 き合ってくれました。お互いストライドの幅も腕ふりのタイミングも全く違うので、最初は完ぺきな「二人三脚」という形では走れ んでしたが、何回も練習を重ねるうちに、少しずつ腕ふりのタイミングの合わせ方等コツをつかんできて、レース当日には僕に とっては全くストレスのない、完ぺきな状態まで仕上がっていました。 そして迎えた今年の長野マラソン。ぎゃわさんとは何度もメールのやり取りをしながら目標タイムを3時間15分に設定。細か い目標ラップの設定から給水の取り方まで自分のために何から何まで完ぺきに準備をしてレースに臨んでくれました。 僕のスタートブロックはBブロック。幸い前の方からスタートすることができましたが、スタート地点までのロスが約24秒。スタ ート地点を超えてからもランナーたちで道がふさがれ、なかなか思うように加速することができないでいましたが、ぎゃわさん が大声を張り上げてコース取りをしてくださり、少しずつあらかじめ設定したラップに戻すことができました。前半は設定どおり キロ4分30秒前後で快調に走ることができました。 また、今回はのぶーさんがご自分のレースを犠牲にして、1kmごとのラップの読み上げや、給水所で先回りして水とスポーツ ドリンクを混ぜて手渡してくれたりと僕たちのために全面的にサポートをしてくれました。さらに、ぎゃわさんが一度トイレに行か れたときも、のぶーさんが勇気を持って僕のために初めてロープを持って数キロ伴走してくれました。 20km付近までは割と快調に走ることができましたが、五輪大橋の長い上り坂にさしかかったあたりから、前半積極的に攻め てきたツケが少しずつ少しずつ体に利いてきて、設定よりも早くラップが落ち始めました。30km過ぎまでは何とかキロ4分50秒 前後で粘れていましたが、もうそのあたりから体はだいぶきつさを感じていて、ほとんど気力と根性だけで走っている状態でし た。それでも、ぎゃわさんとのぶーさんに励ましていただき、40kmまではキロ5分10秒ぐらいまでラップを落としながらも、ただた だ粘って走っていました。残り2kmちょっとはもうフラフラ状態で、首の後ろもきりきりと痛み出し、ぎゃわさんやのぶーさんの激 励の叫びが聞こえはするものの、何を言ってもらっているのか朦朧とした状態まで陥っていましたが、あと少しあと少しと自分 自身に言い聞かせ、何とかゴールまで辿り着くことができました。ゴール直後はもう立つことができないぐらい疲労困憊状態で した。 ゴールタイムはグロスで3時間21分26秒。目標の3時間15分には届きませんでしたが、自己ベストと視覚障害者B2男子 の部で優勝というご褒美をいただくことができました。結果的に2位の選手とは1分08秒という僅差での優勝でした。全ては色 々と試行錯誤をしながら完ぺきな準備をして臨んでくれたぎゃわさんが最後まで素晴らしい伴走をしてくださったおかげだと感 謝しています。伴走がぎゃわさんでなかったら、そして、のぶーさんの全面的なサポートがなかったら、こんなフラフラ状態でも 最後まであきらめずに走ることはできなかっただろうなと感じています。 約3年前に天白川走友会に入ってから、本当に多くの方がこの自分のために貴重な時間を割いて練習に付き合ってくださり、 本当に本当にありがたいことだと感謝しています。自分自身は、障害を持っていてもこうして元気に走れるという喜びを感じな がら走っています。それと同時に、普段から伴走など自分のためにサポートしてくださる多くの方の温かいご厚意に少しでも報 いるような走りがしたいと思って走っています。天白川の方々は他のクラブとは異なり、みなさんが本当に温かいお気持ちで伴 走も積極的にしてくださるので、そうした環境で走れることにただただ感謝しています。 今回は僕自身の力不足で目標タイムをクリアすることはできませんでしたが、これからもしっかり練習をして、来シーズンには このタイムをクリアしたいなと思いますし、来年もしチャンスがあれば、この長野でぎゃわさんとさらに高い目標に向かって走りた いなと思います。ぎゃわさん、のぶーさん、今回は本当にありがとうございました。 |
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