八ヶ岳野辺山ウルトラマラソン報告

八ヶ岳野辺山ウルトラマラソン報告by栗林
期日:H22年5月16日
大会:八ヶ岳野辺山ウルトラマラソン
距離:100km(最高地点 標高1908m)
天候:晴れ、曇り

結果:10時間36分くらい?

<以下手元計測>
 5km 22:14     気持ち良く入る
 10km 28:29/0:50:43 給水が要らないくらいのコンディション
 15km 29:28/1:20:11 オフロード上り、呼吸苦しいが腕は振れている
 20km 27:19/1:47:31 軽い高山病のよう、目まいがする
 25km 22:52/2:10:23 下りで一呼吸、足を使わない様に気をつける
 30km 26:19/2:36:42 ロードに戻るもアップダウンが続き少し苦しい
 35km 30:56/3:07:38 稲子湯で一休み、コーラがぶ飲みした分給食少な目
 40km 22:41/3:30:20 長い下りで下半身のダメージあり、草地を走る
 (フルマラソンポイント通過 3時間42分)
 45km 27:02/3:57:22 下り続く、エイド&応援の人達と会話して気を紛らわす
 50km 23:19/4:20:41 暑い、エイドで食事が喉を通らなくなってきた
 55km 28:13/4:48:55 エイドが少ない区間で炎天下となり足が止まってきた
 60km 32:51/5:21:46 青梅のハリ天狗さんと友達になり元気復活
 65km 27:41/5:49:28 前半腕振りすぎたか、人生初腕疲れで走れなくなる
 70km 39:05/6:28:34 スネ、腿裏、膝上が攣る、何度も止まってストレッチ
 75km 37:48/7:06:22 峠は気合を入れ直して走る、しっかり腕を振れた
 80km 42:27/7:48:50 エイドで止まった瞬間足が固まり走れ無くなる
 85km (見落とし)  ガマンして下るがペース上がらず、胃が気持ち悪い
 90km 87:49/9:16:39 固形物を受け付けずエイド後完全にSTOP、完走黄色信号
 95km 51:03/10:07:43 内臓が落ち着くまで歩くようなスピードで進む、吐きそう
Finish 28:46/10:36:29 ラスト4kmで復活、8:30/6:30/5:20/4:40/3分台と尻上り


【所感】
ノンビリ楽しむはずがついつい周りのペースに乗ってしまった。反省。
その分後半死ぬ思いをして走る事になったが、そんな中でも腕振りの重要性を改めて確認できた。やはり坂道練習は大切だ。


【完走記】
昨年はスタートからゴールまで雨+寒さとの戦いだったが、今年は朝の気温は5℃、曇りと絶好のコンディション。今年は八ヶ岳の自然を満喫して走りました。

スターターは荒川静香さん。朝5時にもかかわらず、ランニングスタイルでバッチリ決めて登場。全くいやみも無く好感度高し♪周囲も滅茶苦茶盛り上がった。(真ん前に来たので握手してもらっちゃった)

いざスタートすると、ベテラン勢が良いペースで走っていくので、合わせてついて行くと、またも荒川静香さんが。今度は逆の手でハイタッチしてもらい、テンション上がる。(*^-^*)

JR最高地点を過ぎ、オフロードに入る。
今年は腕振りを意識して走っていたので、例年に無く上りがスムーズに感じる。日差しも出てきて最初の峠を余裕を持ってクリア。

35kmでいつもの様にお汁粉を食べ、トイレ、再給食・給水して上り始めると左脛がピクピクしてる。なんでだ???(この攣りは道中ずっと苦しんだ)

再度峠を越え、松原湖へ向かう長い下り。今年は靴にこだわらなかった為か一歩一歩進む毎にダメージ蓄積を感じて道路の外の草地を走る。

フルマラソン地点は3時間42分台で通過。このままいけばサブ10か。
しかし、ここからロードに戻り太陽との戦いが始まる。(今思えば前半からもう少し給食を摂るべきだった)

50kmエイド、食欲を感じずいつもおかわりするそばも一杯。おにぎりも一個。

55kmに向かう途中で体調の異変を意識したが、一番熱さを感じる区間でかなり苦しむ。

ただ、そこで話しかけた人が青梅のトレイル屋さんで、色々と話が弾み一時元気復活して58kmのエイドまで辿り着く。

が、ここで既に食事拒否の内蔵に苦しむ。塩まみれのおにぎり一つ、いつもなら3つは食べるのに。

60kmを超えて暫くすると、上りの序章。大半の人が「まだ峠にも着いてないのに」と、ここで気持ちを砕かれる。負けちゃ行けないとアチコチ攣りまくる
足をだましだまし走り続ける。

71kmのエイド、メシが入らない。ここから本番の峠に向かうので、コーラで何とか、とがぶ飲みも結果的に役立たず足が前に進まない。

しかし、峠に入るといよいよと気持ちが入り、一気にギアを下げる。(ローギアでないと上れないので・・・)

とにかく止まらない。知り合いのエイドまで大きく息を吐き声を出しながらリズムで上る。

足が攣り、胃が気持ち悪くなっても下りになれば、と思い峠を走りきる。
よし、今年も完走した・・・と思ったら頂上のエイドでほんの少しの水分でさえ摂取に苦しむ。

下りなら何とか、と思いペースに気をつけながら走るが、膝でショックが吸収出来ず、内臓がますます気持ち悪い。しかも炎天下。

5kmほど下り川沿いを2〜3km走るが既に足がフラフラ。エイドについておにぎりを一つほおばるも、動けなくなってしまった。周囲でも同様のランナーが多数、そこら中で「おえぇー」、「うぷっ」って声が・・・。

一瞬リタイヤの文字が頭をよぎる。気持ちが弱くなっている証拠だ。
野辺山を走るには気持ちだけは切らしてはダメだ、と自分を奮い立たせて歩くより遅いペースだけど走りだす。

そこに立ちはだかる3〜4km続く上り、ここでまた沢山のランナーが歩いている。
自分もペースは変わらないが、腕を振り膝を上げる様意識して走る。

そう言えば、あるランナーがフルを走った時に「次の電柱まで頑張ろう、あそこまで頑張ろう。」とゴールまで走りきったと言う話を”ふと”思い出す。

周囲は畑で吹きっ晒しの一本道を歩いたり走ったりするランナー達と抜きつ抜かれつ走る。

ラスト5kmまで来たら頑張って走ろうと思い、数少ないエイドでキノコの山をほおばり、コーラをがぶ飲み。

大分時間が経ってしまい、モチベーションは落ちる一方だったが、これまで頑張って来た自分自身を大事にしようと少しでも回復を図ると、ようやくラスト4kmで復活の兆しが現れる。

痛いけど、気持ち悪いけど後少しと思ったら徐々にペースが上がる。90km以降沢山の人に抜かれたが、今なら抜き返せると一人一人視界に入るランナーを抜いて行き、ラスト1kmを過ぎる頃には昼練のイメージで走っていた。

そのまま気持ち良くゴール。しっかりとしたゴールテープを胸に感じた時はあんなに苦しんだのに気持ち良さを感じた。これがあるから野辺山はやめられないんだよなぁ。

今年も色々なランナーと友達になり、色々なエイドの人にお帰り!と声をかけてもらい、道端のおばぁちゃん達に拍手を貰っていたら、結局あっという間の100kmだった。また来年も頑張ろう。